LEGO MINDSTORMS EV3でPythonを使う

| Topic path: Top / 強化学習 / LEGO MINDSTORMS EV3でPythonを使う

*はじめに [#m1f47301]

LEGO MINDSTORMS EV3で強化学習をするため、Pythonを使います。

EV3本体は、Micro SDカードが挿入されている状態で電源を入れると、Micro SDカードからOSを起動します。

そこで、Micro SDカードにev3devというLinuxのイメージファイルを入れて、EV3本体に挿入し、このOSを起動します。

無線LANでネットワークに接続し、パソコンからEV3上で動いているLinuxにsshでリモートログインし、Pythonプログラムを動かします。

次の環境で確認しました。
-macOS Sierra 10.12.5
-ev3dev 2017-09-14



*準備したもの [#h865ed9b]

-無線LAN子機 Buffalo WLI-UC-GNM2S
-Micro SDカード 8GB 

 
*ダウンロード [#q51ca082]

次のページから、LEGO MINDSTORMS EV3用のファイルをダウンロードします。
-http://www.ev3dev.org/downloads/


*Micro SDカードへのインストール [#ab805758]

ダウンロードしたZipファイルを展開します。
すると、イメージ・ファイル (*.img) が作成されます。

MacにMicro SDカードを(差し込んだSDカード・アダプターを)差し込みます。

dfコマンドで、Micro SDカードのボリューム名とデバイス名を確認します。
diskutilコマンドで、Micro SDカードのデバイス名を確認します。
#geshi(sh){{
$ df -k
$ diskutil list
...
/dev/disk5 (internal, physical):
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:     FDisk_partition_scheme                        *7.9 GB     disk5
   1:                 DOS_FAT_32 NO NAME                 7.9 GB     disk5s1
...
}}
ボリューム名は /Volumes/NO NAME という感じのヤツ、デバイス名は /dev/disk*s* という感じのやつです。
NO NAMEがボリューム名です。

diskutilコマンドで、SDカードをアンマウントします。
#geshi(sh){{
$ diskutil unmount /Volumes/NO\ NAME
$ diskutil unmountDisk /dev/disk5
}}

ddコマンドで、イメージ・ファイルをMicro SDカードに書き込みます。
#geshi(sh){{
$ sudo dd if=ev3dev-jessie-ev3-generic-2017-09-14.img of=/dev/rdisk2 bs=1m
$ sudo dd if=ev3dev-jessie-ev3-generic-2017-09-14.img of=/dev/rdisk5 bs=1m
}}
ここで、if= の後にはイメージ・ファイルの名前、of= の後にはデバイス名の /dev/ より後の部分の先頭に r をつけて、最後の *s を取り除いたものです。
ここで、if= の後はイメージ・ファイルの名前、of= の後はデバイス名の先頭に r をつけたものです。
管理者でないと実行できないので、sudo で実行し、パスワードを入力します。

うまくできると、次のような感じで出力されます。
#geshi(sh){{
1800+0 records in
1800+0 records out
1887436800 bytes transferred in 62.141452 secs (30373233 bytes/sec)
}}

ddコマンドでの書き込みが成功すると、自動的にマウントされるので、イジェクトボタンを押して、Micro SDカードを取り出します。


*起動 [#a9d82e8c]

Micro SDカードと無線LAN子機をEV3本体に挿入し、電源を入れます。


*Wi-Fiの設定 [#t3affa48]

起動したら、メニューから ''Wireless and Networks >'' を選択します。

''Wi-Fi >'' を選択します。

''Powered'' を選択し、チェックを入れます。
すると、電源が入り、無線LAN子機のLEDが点滅を始めます。

しばらく待っているか、''Start Scan'' を選択すると、無線LANの電波をスキャンし、SSIDのリストが出てきます。

利用するSSIDを選択し、''Connect'' を選択します。

パスワードを入力します。
すると、無線LANに接続できます。

接続できると、EV3の画面左上にIPアドレスが表示されます。


*Bluetoothの設定 [#u7bbb14f]

最初はWi-Fiでうまく接続できていたのですが、''Not Available''と表示されて接続できなくなってしまいました。
そこで、Bluetoothでも接続できるようにしました。

メニューから ''Wireless and Networks >'' を選択します。

''Bluetooth >'' を選択します。

''Powered'' を選択し、チェックを入れます。
すると、画面にBluetoothのマークが表示されます。

''Start Scan'' を選択すると、近くのBluetoothデバイスのリストが表示されるので、Macを選択し、''Pair'' を選択してペアリングします。

macOSのコントロールパネルの「''共有''」で「''インターネット共有''」をオンにします。

EV3の ''Connect'' を選択し、接続します。

接続できると、EV3の画面左上にIPアドレスが表示されます。

**Bluetooth接続の問題点 [#y7120b81]

Macがネットワークに接続していないと、MacからEV3にsshで接続できません。

ペアリングが成功した直後はMacからEV3にsshで接続できますが、なぜか2回目から接続できません。
そこで、毎回ペアリングをやり直しています。



*リモート・ログイン [#qe63b59b]

sshコマンドで、EV3上のLinuxにリモート・ログインします。 
#geshi(sh){{
$ ssh robot@192.168.0.2
}}
robotはユーザー名、@ 以下は確認したIPアドレスです。

初めて接続したときは、今まで接続したことがないサーバーだけど接続してもいいか、という警告が出ます。
Yesと答えると、パスワードを聞かれますので、 ''maker'' と入力します。

ログインに成功すると、次のようなメッセージが出力されます。
#geshi(sh){{
             _____     _
   _____   _|___ /  __| | _____   __
  / _ \ \ / / |_ \ / _` |/ _ \ \ / /
 |  __/\ V / ___) | (_| |  __/\ V /
  \___| \_/ |____/ \__,_|\___| \_/

Debian jessie on LEGO MINDSTORMS EV3!

The programs included with the Debian GNU/Linux system are free software;
the exact distribution terms for each program are described in the
individual files in /usr/share/doc/*/copyright.

Debian GNU/Linux comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY, to the extent
permitted by applicable law.
robot@ev3dev:~$
}}


*動作確認 [#q5540811]

Python3を起動します。
#geshi(sh){{
robot@ev3dev:~$ python3
}}

EV3用のライブラリーをインポートします。
#geshi(python){{
>>> import ev3dev.ev3 as ev3
}}

モーターを用意します。
#geshi(python){{
>>> m = ev3.LargeMotor('outB')
}}
今回は、''outB'' 端子に接続された左型のモーターだけを回します。

モーターを回します。
#geshi(python){{
>>> m.run_forever(speed_sp=100)
}}
すると、モーターが回りはじめ、右側のタイヤを中心にしてゆっくりと回り始めます。

モーターを止めます。
#geshi(python){{
>>> m.stop()
}}

python3を終了します。
#geshi(python){{
>>> quit()
}}


*Pythonプログラムの作成と実行 [#s1007fc1]

Pythonプログラムを作成し、sftpでEV3に転送します。

EV3から実行できるように、Pythonプログラムの1行目には次のように書いておきます。
#geshi(python){{
#!/usr/bin/python3
}}

Pythonプログラムを転送したら、ファイルに実行権限を付与します。
#geshi(sh){{
robot@ev3dev:~$ chmod +x example.py
}}

EV3の ''File Browser >'' からファイルを選択すると、Pythonプログラムが実行されます。

EV3のキャンセル・ボタン(左上のボタン)を押し続けると、Pythonプログラムの実行が終了します。

トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS