授業/C言語基礎/プログラムの作成と実行 のバックアップソース(No.7)

この授業では、Cプログラムのコンパイルと実行はLinuxで行います。

Cプログラムを書くのはLinuxでもWindowsでも構いませんが、家でも勉強できるように、自分のパソコンのWindowsでもプログラムを作成できるようにしておきましょう。


*Windowsをプログラム開発用に設定する [#y3836dfa]

プログラミングするときは、ファイル名の拡張子が大切です。
ところが、Windowsの初期設定では、ファイル名の拡張子は表示されないようになっています。
そこで、Windowsでファイル名の拡張子が表示されるように設定します。

まず、Windowsのデスクトップ画面で適当なフォルダーを開きます。

次に、「表示」メニューの「オプション」を選択します。
#ref(./Windows1.png,75%)

フォルダーオプションの画面が表示されたら、「表示」タブを選択し、下から3番目にある「登録されている拡張子は表示しない」のチェックを外します。
#ref(./Windows2.png,75%)

これで、ファイル名の拡張子が表示されるようになりました。



*開発用ソフトウェアのダウンロードとインストール [#y186713e]

総合情報センターのWindowsにはCプログラムの作成と実行に必要なソフトウェアがインストールされています。

そこで、同じソフトを自分のパソコンのWindowsにもインストールします。

***TeraPad [#j950bd3c]
TeraPadは、エディターという種類のアプリケーションで、プログラムを作成するために使います。

TeraPadは以下のページからダウンロードできます。
-[[TeraPad:http://www5f.biglobe.ne.jp/~t-susumu/library/tpad.html]]

インストーラー付きのものをダウンロードし、ダウンロードしたファイルをダブル・クリックしてインストールします。


***WinSCP [#y4e9f9ce]
WinSCPは、FTPクライアントという種類のアプリケーションで、Windows PCからLinuxサーバーへ(またはLinuxサーバーからWindows PCへ)ファイルを転送するために使います。

WinSCPは以下のページからダウンロードできます。
-[[WinSCP Downloads:https://winscp.net/eng/download.php]]

''Installation package''をダウンロードし、ダウンロードしたファイルをダブル・クリックしてインストールします。
言語は「日本語」を選択します。


***PuTTY [#mf47f659]
PuTTYは、SSHクライアントという種類のアプリケーションで、WindowsからLinuxサーバーにログインするために使います。

PuTTYを日本語化したICE IV版のPuTTY PRIVATE PATCHESが以下のページからダウンロードできます。
-[[ICE IV + PuTTY:http://ice.hotmint.com/putty/]]

一番新しい日付のものをダウンロードし、ダウンロードしたファイルを右クリックして「全て展開...」を選択し、圧縮されているファイルを展開します。

C:¥Program Filesフォルダーの中に、''PuTTY''という名前のフォルダーを新規に作成します。

64ビット版Windows(C:¥Program Files(x86)というフォルダーが存在するWindows)の場合、展開したフォルダーの中にある''x64''フォルダーの中にある''putty.exe''を作成したPuTTYフォルダーの中にコピーします。

32ビット版Windows(C:¥Program Files(x86)というフォルダーが存在しないWindows) の場合、展開したフォルダーの中にある''putty.exe''を作成したPuTTYフォルダーの中にコピーします。

次に、展開したフォルダーの中にある''ini''フォルダーの中にある''putty.ini''を同じPuTTYフォルダーの中にコピーします。

最後に、展開したフォルダーの中にある''ja-JP''フォルダーの中にある''putty.lng''を同じPuTTYフォルダーの中にコピーします。
#ref(./PuTTY0.png,75%)




*TeraPadをプログラミング用に設定する [#o9244ca2]

プログラミングを始めたばかりのときによくある間違いの一つに、「日本語変換した空白(全角空白)を入力してしまったが、空白文字が見えないために、何が間違っているのかわからない」というものがあります。
そこで、TeraPadで見えない文字を表示するように設定します。

TeraPadを起動し、「表示」メニューの「オプション」を選択し、表示されたウィンドウの「表示」タブを選択、「マーク」の中にある「''TAB''」「''半角空白''」「''全角空白''」にチェックを入れて(「改行」と「EOF」はチェックを入れたままで)「OK」ボタンをクリックします。
(「EOF」というのは「End Of File」のことで、ファイルの終わりを表す文字です。)
#ref(./TeraPad1.png,75%)

これで、TeraPadで見えない文字が表示されるようになりました。


*TeraPadでCプログラムを作成する [#g0438979]

まずはじめに、TeraPadを起動した状態で、「表示」メニューの「編集モード」から「''C/C++''」を選択します。
#ref(./TeraPad2.png,75%)

それから、次のように入力します。
#geshi(c){{
#include <stdio.h>

int main(void) {
  printf("Hello World!\n");
  return 0;
}
}}

日本語版Windowsでは、バックスラッシュ ''\'' の代わりに円記号 ''&yen;'' を使います。

プログラムを入力したら、「ファイル」メニューの「文字/改行コード指定保存」を選択します。
#ref(./TeraPad3.png,75%)

文字/改行コード指定保存画面が表示されたら、文字コードを「''EUC''」、改行コードを「''LF''」にして「OK」ボタンをクリックします。
#ref(./TeraPad4.png,75%)

Cプログラムのファイルを保存するときは、拡張子を''.c''にします。
ここでは、''hello.c''として保存します。


*CプログラムとTeraPadを関連付ける [#efb5f2a9]

Windowsのアプリケーションはファイルの拡張子と関連付けられているので、拡張子が.cのファイルをダブル・クリックしたときにTeraPadが起動するようにします。
(この作業は一回やればいいだけで、毎回やる必要はありません。)

保存したhello.cファイルのアイコンを右クリックし、「プロパティ」を選択し、プログラムの「変更」を選びます。
#ref(./TeraPad5.png,75%)

「その他のオプション」や「このPCで別のアプリを探す」などを経て、「プログラムから開く...」画面が表示されたら、C:&yen;Program Files (x86)フォルダー(またはC:&yen;Program Filesフォルダー)の中にあるTeraPadフォルダーの中の「''TeraPad.exe''」を選択して「開く」ボタンを押します。
#ref(./TeraPad6.png,75%)

hello.cファイルのアイコンがTeraPadのアイコンと同じになり、Cプログラム(名前の最後が''.c''のファイル)のファイルを開くと次回から自動的にTeraPadが起動します。



*WinSCPでCプログラムをLinuxに転送する [#f6d263b5]

WinSCPを起動し、転送プロトコルは「SFTP」のまま、ホスト名に「''luna.isc.chubu.ac.jp''」を入力、ポート番号は「22」のまま、ユーザー名とパスワードはLinuxアカウントとして登録したものを入力し、「保存」ボタンをクリックし、そのまま「OK」ボタンを押して保存します。
(パスワードの保存はおすすめしません。)
#ref(./WinSCP1.png,75%)

左のリストから保存したセッションを選択し、「ログイン」ボタンをクリックします。

初めてログインするときは、不明なサーバーとして警告されますが、「はい」ボタンをクリックしてこのサーバーのホストキーをキャッシュします。
ホストキーをキャッシュしておけば、次からは警告されません。

ログインできると、左側にWindowsのフォルダーが、右側にLinuxサーバーのディレクトリーが表示されます。
#ref(./WinSCP2.png,50%)

Windowsに保存したCプログラムを左側から右側にドラッグ・アンド・ドロップすると、Window PCからLnuxサーバーへファイルが転送されます。




*PuTTYでLinuxにログインする [#p43a39da]

PuTTYを起動し、左のカテゴリーから「ウィンドウ」の「変換」を選び、Remote character setのリストから「''EUC-JP''」を選びます。
#ref(./PuTTY1.png,75%)

次に、左のカテゴリーから「セッション」を選び、ホスト名に「''luna.isc.chubu.ac.jp''」を入力、ポート番号は「22」のまま、接続タイプは「SSH」のままにして、セッション一覧から「''Default Settings''」を選択して「保存」ボタンをクリックします。
#ref(./PuTTY2.png,75%)

初めてログインするときは、セキュリティ警告が出ますが、「はい」ボタンをクリックしてPuTTYのキャッシュに鍵を追加します。

ターミナルのウィンドウが表示されたら、ユーザー名とパスワードを入力してログインします。
#ref(./PuTTY3.png,75%)

これでLinuxサーバーにログインできました。




*Cプログラムをコンパイルし実行する [#rc4f329a]

Linuxにログインしたら、''cd''コマンドを使ってCプログラムを保存したディレクトリーに移動し、''ls''コマンドを使ってCプログラムのファイルがあることを確認します。

たとえば、basic_cというディレクトリーにプログラムを保存しているときは次のようにします。
(luna%はコマンド・プロンプトを表していて、自分では入力しません。)
#geshi(sh){{
luna% cd basic_c
luna% ls
hello.c
}}

現在の作業ディレクトリーを確認するときは''pwd'''コマンドを使います。
#geshi(sh){{
luna% pwd
/usr2/gep00000/ep00000/basic_c
}}
(実際には、ep00000のところは自分のユーザー名になります。)

現在の作業ディレクトリーに転送したCプログラムがあることを確認したら、''cat''コマンドを使ってCプログラムの内容を確認します。
#geshi(sh){{
luna% cat hello.c
#include <stdio.h>

int main(void) {
  printf("Hello World!\n");
  return 0;
}
}}


Cプログラムが転送したものと同じであることを確認したら、''gcc''コマンドを使ってCプログラムをコンパイルします。
#geshi(sh){{
luna% gcc hello.c
}}

プログラムに間違いがなければ、コンパイルが成功しても何も表示されません。
プログラムに間違いがあると、エラーが表示されます。

プログラムに間違いがあるときは、WindowsのTeraPadで修正して保存し、修正したファイルをWinSCPでLinuxへ転送し、コンパイルをやり直します。

コンパイルが成功したら、''ls''コマンドを使って''a.out''というファイルができていることを確認します。
#geshi(sh){{
luna% ls
a.out    hello.c
}}

最後に、コンパイルしてできた実行ファイルを実行します。
#geshi(sh){{
luna% a.out
Hello World!
}}

これでC言語を勉強する準備は完了です!
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