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コンピューターが行う計算を演算といいます。
演算に用いられる記号を演算子といい、いろいろな種類があります。
代入演算子 †
変数のところでも出てきましたが、代入にはイコール = を用います。
変数名 = 式;
左辺は、値が代入される「変数の名前」です。
右辺は、変数の代入のところでは「代入する値」と説明しましたが、正しくは「式」です。 式が計算され、その結果の値が代入されます。
算術演算子 †
数値同士の演算(算術演算)を行う演算子を算術演算子といいます。
算術演算子には、次のようなものがあります。
種類 | 演算子 | 使用例 | 意味 |
加算 | + | a + b | aとbの和を求める |
減算 | - | a - b | aとbの差を求める |
乗算 | * | a * b | aとbの積を求める |
除算 | / | a / b | aをbで割ったときの商をを求める |
剰余算 | % | a % b | aをbで割ったときの余りを求める |
たとえば、整数の加算を行うプログラムは、次のようになります。
#include <stdio.h> int main(void) { int i = 3, j = 5; int k = i + j; printf("%d + %d = %d\n", i, j, k); return 0; }
このプログラムを実行すると、次のようになります。
luna% a.out 3 + 5 = 8
小数の演算も整数と同じようにできますが、剰余算だけは整数でしかできません。
たとえば、次のようなプログラムを考えてみます。
#include <stdio.h> int main(void) { double d = 3.0, e = 5.0; double f = d % e; printf("%f \% %f = %f\n", d, e, f); return 0; }
このプログラムをコンパイルすると、次のようなエラーが出ます。
luna% gcc mod.c mod.c: In function 'main': mod.c:5: error: 二項演算子 % が不適切です
練習1 †
[math]5 - 3[/math]を計算するプログラムを作成し、実行せよ。
練習2 †
[math]1.5 \times 3.2[/math]を計算するプログラムを作成し、実行せよ。
算術演算の結果の型 †
int型の値とint型の値の算術演算を行うとその結果はint型になり、double型の値とdouble型の値の算術演算を行うとその結果はdouble型になります。
int型の値とdouble型の値の算術演算を行うと、int型の値がdouble型の値に暗黙的に変換され、その結果はdouble型になります。
注意が必要なのは、int型の値をint型の値で割ったときです。
たとえば、次のプログラムについて考えてみます。
#include <stdio.h> int main(void) { double d = 3 / 2; printf("d = %f\n", d); return 0; }
このプログラムを実行すると、次のようになります。
luna% a.out d = 1.000000
普通に考えると[math]3 \div 2 = 1.5[/math]ですが、int型の値とint型の値の算術演算の結果はint型になるので、3 / 2の結果が1になり、これがdouble型に暗黙的に変換されています。
これを避けるためには、いずれかの値(あるいは両方の値)をdouble型にします。
#include <stdio.h> int main(void) { double d = 3 / 2.0; printf("d = %f\n", d); return 0; }