Opinionsの最近のブログ記事

大学の研究室はプロの社会への入り口

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東京大学教授の宮田秀明さんが,日経ビジネス・オンラインのコラムで,研究室で行った沖縄合宿について書かれています.

研究室に所属している学生やこれから研究室を選ぶ学生は読んでおくといいでしょう. 指導教員がどんなことを考えているのか,すこし分かると思います.

世界に追いつくための3日間合宿

この旅行の目的は二つあった。一つは一緒に行動して楽しんでチームワーク力を高めることだが、もう一つは研究を通して1人前のプロになるための基本を理解し身につけてもらうことだった。

1人ひとりが1人前のプロになる

若い学生たちが食べ残すぐらいのたくさんの安くておいしい食事の後だったので、どこまで分かってくれたか難しいところだが、プロとはどういうことかを少しは感じとってくれたようだ。大学の研究室はプロの社会への入り口だ。

英語で書かれた論文にしか国際的な価値はない

和文で書かれた研究成果には国際的な価値はない。世界のトップを目指すためには、国際語である英語で書かれた論文の最も優れたものを探し、読んで理解し、私たちの研究と比較し、研究の競争に勝たねばならない。

世界のトップ5が誰かを知る

学問の世界のヒエラルキー構造も理解してほしかった。世の中には無数の研究者、無数の論文がある。しかし、普通、ある研究社会をリードしているのは5人ぐらいの先端の人。誰がトップ5かを早く知らなければならないのだ。業績作りのためだけのつまらない論文も多いし、論文を書くことしかできない、つまり社会で役立つ仕事のできない研究者も多い。

常に世界のトップを探し出して、このような人と競うための習慣を身につけて欲しいのだ。

「大学の研究室はプロの社会への入り口だ」というのは,私が学生のときにお世話になった教授も同じことを言っていました. 私も使わせていただいています.

研究室に所属している学生は,「研究なんて就職したら関係ない」などと思わず,「この研究が上司から頼まれた仕事だったらどうするか」という気持ちで,研究に取り組んだらいいと思います.

研究そのものに価値を見出してくれるのが一番いいんですが,これがなかなか難しい.

人工知能は科学だ

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「FRINGE / フリンジ」という海外ドラマのDVDが日本でも発売されます.

まずは,Amazon.co.jpで公開されているプロモーション・ビデオ「『FRINGE / フリンジ』とは?」(4分46秒)を最後までご覧ください. お急ぎの方は4分20秒ぐらいから.

最後に,タイトルである「FRINGE / フリンジ」という語について衝撃的な説明があります.(この続きを読んでください.)

強い研究室はトップダウンもボトムアップも強い

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カンブリア宮殿の12月15日,22日の放送を見ました. ゲストはユニクロを展開しているファースト・リテイリングの会長兼社長 柳内正さん.

組織論について話が及んだときに,次のように話していました.

強い会社はトップダウンもボトムアップも強い

会社が大きくなったら,もっと強くトップダウンしなくてはいけないし,もっと強く分権しなくてはいけない. これらは全部バランスの問題.

本当にいい会社はトップダウンも強いし,分権も強い.

現場の人が一番よく知っているし, その分野の人が一番よく知っている.

社長は知らないですよ.

研究室でも,強いところは,トップが強いだけでなく,研究している現場の人も強くて,研究室をいい方向に引っ張っているんだと思います.

実際にその研究に取り組んでいる人が一番よく知っていて,教授は知らない—というくらいがいいでしょう.

自分でやってみて初めて身に付く

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今月の日本経済新聞のコラム「私の履歴書」の著者は経済学者の小宮隆太郎さんです.

小宮さんが,昨日(12月26日)の回で,ご自身がテニス好きであることに触れ,次のように述べています.

テニスは経済学に通ずるところもある.

本でグランド・ストロークやスマッシュをどうするかを読んでいるだけではだめで,やはり球が来たときに自分で打ってみて,何遍も失敗して,しばらくたって身に付いてくる.

経済理論が身に付くというのもそれと同じで,その理論を使った論文をいくつか読み,さらに自分もそのような論文を書いてみて初めて身に付く.

教科書を読むだけではだめだ.

* 読みやすくするため,段落を設けました.

プログラミングの授業で私が学生に言っていることと良く似ています.

私は自転車の乗り方に例えています.

プログラミングでも,研究でも,そしてテニスでも,自転車でも,本を読んでやり方を勉強しても,「わかる」だけで「できる」ようにはなりません.

自分でやってみて初めてできるようになります.

体・技・心——一番大切なのは体力

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12月8日放送の「カンブリア宮殿」を観ました. ゲストはプロ・ゴルファーの青木功さん.

この番組の中で,青木功さんが次のように言っていました.

体・技・心

人間は体力なんだ.

技術も心もその後のプラス・アルファーだけだよ. 技術だとか心だとかいちいち説明する必要はない.

体力があれば何でもできるよ.

これは,アスリートだけに限りません.

ガリバー・インターナショナル 社長の羽鳥兼市さんは,週5日,夜に皇居の回りを走っているそうです. そして,その理由を次のように言っていました.

血液が活発に循環するから,ものの考え方がクヨクヨしなくなる.

発想がプラス思考になるしね.

ローソン 社長の新浪剛史さんも,ジムで体を鍛えており,次のように言っているそうです.

厳しいビジネスのトップで決断するには,体力が欠かせない.

研究も最後は体力勝負です.

体調を崩していると,論文執筆もプログラミングもはかどらないし,そもそもいいアイデアが浮かんできません.

集中してその問題についてひたすら考え続けるための体力が必要です.

ちょっと前の新聞に載っていた話ですが,新聞を捨ててしまう前にメモしておきます.

2008年9月22日付朝刊19面(教育)のコラム「教育」で,ル・マン24時間耐久レースに大学の研究室で挑戦している東海大学教授の林義正さんが,自分の教育方針について次のように述べています.

私は以前,自動車メーカーの研究開発部門に在籍していた. 当時痛感したのは,偏差値教育のためなのか,新規大卒者は知的能力 (ability) はあるが実現能力 (competence) が不足しているということだった.

大学で習った専門基礎科目の知識を駆使した計算はできる. だが,その結果を活用しハードウェアとしてまとめるための設計ができない.

工学的な課題突破力が備わっていないのだ.

企業が求める即戦略にはほど遠い.

情報系では「ハードウェア」を「ソフトウェア」に置き換えればいいでしょう.

つまり,条件分岐や繰り返し,配列といった要素知識は理解しているが,一つの目的を達成するための新しいソフトウェアを設計することができない——ということです.

こうした力を身につけるには,一般に行われているような系統的に教えていく演繹的教育ではなく,具体的事例から,それに応用されている基礎学問を解き明かす帰納的な教育が効果的だ.(略)

応用研究,実用化研究ともに,ハードウェアを中心に,焦点を真のものづくりに絞っている.

学生が研究に興味を持てば,自律的に創意工夫をこらし成果を出すようになる. 成果が出たら,必ずコメントを加え,褒める. これが次の原動力になるのだ.

真のものづくりには,責任が伴うこともしっかり教え込む.

課題突破力(私は問題解決力と呼んでいます)を自分で身につけるには,教科書に書いてあることを基礎から順番に勉強するだけでなく,ときには,具体的な例題に取り組み,そこに使われている基礎技術を見つけ出すことが大切だということです.

プログラミングの場合,テキスト・ファイルを読み込んで表示するプログラムを作るだけでもかなり勉強になります.

誰もが経験したことがないル・マン・カーの設計には,多くの困難が立ちはだかるが,それをブレークスルーするのは,情熱と基礎学問と創造性だ.(略)

エンジニアは課題解決者であり,課題突破には創造性が不可欠である. その課題に,私の研究室は世界最高峰のレースを取り上げた.

頂点に立てば,他の山も観ることができる. ここで育った学生が,日本のものづくり現場で縦横無尽に活躍することを願っている.

プログラミング・コンテストやオープン・ソース・プロジェクトなど,ソフトウェアの世界でも多くの困難を伴う高い山はたくさんあります.

私は,RoboCupサッカーカブロボのプログラムを作って遊びました. 戦略についてのアイデアを練り,それを実現するプログラムを作ることで,プログラミングの勉強になるだけでなく,問題解決力が養われたと思います.

教科書に書いてある順番に一から勉強しても,教科書に載っていることしかできません. 具体的な例に取り組むことが大切です.

(注)ブラウザー上で読みやすくするため,引用した文章に適宜段落を追加しています.

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」の10月21日放送分を観ました.

前回が100回目だったということで,これまでに登場したプロフェッショナルの発想法とプレッシャー克服法の共通点を脳科学の観点からまとめたスペシャルでした.

発想法についてのところが参考になりそうだったので,メモしておきます.

ひらめきの極意 プロのアイデア発想法

とことん考えてから,寝る

眠っている間に経験や知識が整理されていく. そのため,一度寝るとアイデアが浮かびやすくなる.

  • 東京大学 教授 古澤明さん曰く「迷ったら寝る.次の朝に『あ,なんだこういうことね』っていうふうに思うことがよくありますね.」
  • スタジオ・ジブリ 映画監督 宮崎駿さん曰く「人間の作業能力は起きた瞬間がいちばん高いと僕は思っているんですよ.15分でもいいから寝ると違いますよ.」
  • 漫画家 浦沢直樹さん曰く「考えて,考えて,一日悩むと,さすがに脳が勘弁してくれって感じになって,眠りに落ちちゃって,気絶したみたいになって,すーっと.で,眠りが覚めるころに,『あっ,わかった』って起きたのが何度もあるんですよ.」
考え事は「場所」を選べ

脳が外からの情報に邪魔されない所を選ぶのがポイント. ひらめきは,ある程度情報を遮断した所で生まれる.

  • キリン・ビール 商品企画部長(当時) 佐藤章さん曰く「(タクシーでの移動中に)ポロンと出てくるときがよくありますね.」
  • 慶應義塾大学 教授 小池康博さん曰く「(国際会議の帰りの飛行機の中での)『あっ,あぁ考えていたけど,昨日あの人はあぁいってたよな』というところが,自分の一番のミキシングです.」
  • アート・ディレクター 佐藤可士和さん曰く「アイデア自体は,お風呂の中とか,そういう一人になるとき(に浮かんでくる).」

私も,寝ている間に考えがまとまるということはよくあります.

夜中に目が覚めて,浮かんだアイデアが消えないうちにすぐにメモをとったということもあります.

また,考え事をする場所を選ぶというのもよくわかります.

私が学生のころは通学中の電車の中を考え事の時間にしていました.

研究室でパソコンに向かっていても,メールをチェックしたり,ネットで調べたりできてしまい,考え事に集中できません. ですから,研究室は実は考え事に向かない環境ですね.

この番組を見て,最近は考え事をするための決まった場所がないということに気づきました. これはマズいので,これからは意識的に作るようにします.

研究は楽しくやろう

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ボストン・レッドソックス投手の岡島秀樹さんが,日経ビジネス・アソシエ2008年4月15日号のロング・インタビューの中で,仕事は楽しんでやった方がいいと述べています.

——メジャーを経験して,日本の野球をどう思いますか.

選手は本当に楽しいのかなと思います. もっと楽しくやってほしい. 仕事は絶対に楽しくやった方がいい結果が出るし,楽しくなかったらストレスがたまるだけです.

こう考えるようになったのは,2006年に日本ハムに移籍した経験が大きかったんです. 当時のトレイ・ヒルマン監督(今年からカンザス・シティ・ロイヤルズ監督)はメジャーに近い野球を教えてくれました.

具体的に言えば,団体練習が少なくて,個人練習の時間をすごく作ってくれた. だから自分で考えて練習できるようになり,楽しく野球ができたんです.

この練習は自分に合っているなと思うものを積極的に取り入れ,自分を信じて練習する. それがいい結果につながれば自分も納得するでしょう. これが日本ハムのやり方でした.

これに対して,ジャイアンツ時代は,上から言われた練習を嫌々やっていました. それで結果が出なくても,結局,自分に跳ね返ってくるんです. ジャイアンツ時代はしっくりこなかったことが,日本ハムに行って分かりました.

* 引用するにあたり,読みやすくなるよう段落を増やしました.

これも,研究でも同じことが言えますね.

この論文を読めとか,これについて勉強しろとか,この実験はこうやれとか,研究に関するすべてのことをいちいち教員から指示することもできますが,それではやらされる人は楽しくないと思います.

自分なりにいろいろ工夫して,それがうまくいけばすごくうれしいし,研究が楽しくなります. 研究を楽しめるようになると,いい結果が出るようになります.

だからこそ,学生にはあまり細かい指示を出さずに,自分で工夫する余地をたくさん作るようにしています.

中には,まったく工夫せずに指示されたことしかやらない学生もいますが,そういう人はあまり成功しないと思います.

研究は楽しくやりましょう.

今の環境に合わせて自分を成長させよう

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日本コムシス会長の島田博文さんが,日経ビジネス・アソシエ2008年4月1日号のコラム「私の始末書」の中で,一生かけて自分に合った仕事を探すことが大切だと述べています.

(入社後10年ほどで全く希望していなかった部署に異動になり,半年ほど落ち込んで仕事ができなかったけれど,気持ちを切り替えて一所懸命働いたら,2年後に行きたかった部署に移ることができたという話を省略)

不本意な異動を命じられたと思っても,それは自分の主観でしかありません. 人間は成長するのです. 本当にその異動が自分にとって不必要なものかどうかは,誰にも分からないことです.

そんなことにくよくよせず,一刻も早く新しい職場に慣れ,力を最大限に発揮することが自分を成長させるのです.

最近,若い人と話をすると,自分探しに夢中になりすぎているんじゃないかと,つい説教をしたくなってしまいます. 自分に一番合った仕事というものを一生懸命探す姿に,いささか疑問を感じるのです.

自分に合った仕事というのはあるのでしょうか.

人間は成長し続けます. 自分に合った仕事とは一生かけて探すものです. 目の前の仕事に応じて柔軟に自分を変えていけばいいものを,ほんの数年で「この仕事は私に合っていない」と結論づけ,異動したい,転職したいと考えるのは,我慢が足りないと思ってしまうのです.(略)

私は就職して以降,終身雇用を前提とした組織の一員として,キャリア選択の自由など感じることなく働いてきました.

こんな私からすれば,今日の若者は選ぶ自由,決める自由を主張する一方で,実はそのストレスに耐えきれず,仕事を辞めたり変えたりしてしまっているのではないかと思います.(略)

辛いことに遭遇した時は,大きな視点で物事を捉え直すことが大事です. 好きではない仕事に取り組んだ経験さえもプラスにできたら,こんな幸せなことはないと思います. その努力をすべきだと思います.

* 引用するにあたり,読みやすくなるよう段落を増やしました.

学生の就職活動でも同じですね.

就職状況がいいと,学生が会社を選ぶことができるため,自分に一番合った会社を一所懸命探しがちになります. その結果,たくさんの数の面接を受け,手に余るほどの内定を取り,どこにするかまた悩んでいます.

しかし,自分に合った会社なんて自分が成長すれば変わるものだし,今の時点でいい会社でも数十年後までいい会社かどうかなんてわかりません.

この話,研究でも同じですね.

新しく卒業研究を始める学生の中には,自分の興味があるテーマを卒業研究にできない場合もあります. その理由は,そのテーマが研究に適さないものだったり,研究室で誰かがやらなければならないテーマがあったりと様々です.

自分が希望しているテーマでなくても,そこから多くのことを学び,自分のプラスにすることができれば,最初から自分が希望したテーマをできた人よりも大きく成長できると思います.

今の自分に合った環境をムリに探すのではなく,今の環境に合わせて自分を成長させましょう.

東京大学教授の宮田秀明さんが,NBonlineのコラム「経営の設計学」の2008年4月4日の記事「去りゆく学生に感じた才気」の中で,先人が成し遂げた知識を学ぶことが大切だと述べています.

昨年12月の初め、Y君にメールを送った。 「今日のミーティングにも参加しないということは、卒業を諦めたということですね」。(略)

Y君は強すぎて世の中の厳しさを知らない

学生にはいろいろなタイプがいる。頭脳はある程度以上の者が選抜されているのだが、体力や精神力などの強さや性格的なものは千差万別である。

手取り足取りしなくてはならない虚弱な学生もいたりして、「手を取ったり、足を取ったりはしてあげます。 でも、大学だから抱きかかえて卒業させるようなことは絶対にしないからね」と言わなければならないケースもある。

Y君は強いコンピテンシーを持っていそうだったから、そんな心配はいらなかった。 部活でも成果を出していて、日本選抜チームにも入っていた。 しかし、Y君は強すぎて世の中の厳しさを知っていなかった。 こんな学生は徹底的にイジメて大きく育てなければならない。 教師にとっては何の気遣いもしないで教育できる、楽な学生の部類に入る。

彼の論文のテーマは結構ホットなものだ。 自動車組み立て工場ではジャスト・イン・タイム方式が一般的で、なおかつ銭単位の厳しいコスト管理がある。 部品工場の立地問題はコストと輸送リードタイムと在庫管理とのトレードオフに極限が要求される。 もちろん需要変動という、避けて通れない環境条件がある。 ジャスト・イン・タイム方式というのは、自動車組み立て企業の身勝手な方式と言うこともできる。

私の送ったメールに驚いて大学に現れたY君は、「大丈夫です、ちゃんと卒論をやります」と言う。 そして在庫と発注の仕組みについて話し始めた。

「僕は......と思うんです。これでいいですね」

私はこう答えた。 「まず勉強しなさい。 在庫と発注の仕方には定型的なものがあります。 勉強してから自分で考えなさい。」

Y君のように才気が先走るような学生は、ごくたまにいる。 私は、「君の考えは間違っている。 まず勉強してから、もう一度来なさい」という言葉を何度も彼に投げかけた。

ある時、「分かりました。勉強してきます」と言って部屋を出ようとするY君を私は引き止め、基本哲学を説明することにした。

「Y君、論語のこんな言葉を知ってる?」。 そして黒板に書いた。

"学びて思わざれば暗し、思いて学ばざれば危うし"

彼に説明した。 「私たちは創造的な仕事をしようと心がけています。 思うこと、自分で考えることは一番大切です。 でも、先人が成し遂げたことはしっかり学ばなければ、それを超えたかどうかも分かりません。 "学ぶ"ことと"自分で思う"ことのバランスは極めて大切です。」

あまり研究室に来ないで一人で勝手に研究するタイプにありがちな話です. (こういう場合の多くは,本人は「研究」しているつもりでも「勉強」にしかなっていません.)

研究室に来ないと仲間や教員と情報交換ができないので,他人の知識を活用することができません. コラムの言葉を借りれば,先人が成し遂げたことを既に学んでいる人の知識を活用できないということです.

特に大切なのは,研究室の教員や先輩が持っている失敗のノウ・ハウを活用することです.

論文や教科書には,うまくいく方法しか書いてありません. そこに書いてないからといっても,それを読んで簡単に思いつくようなアイデアはたいてい既に試みられていて,たいてい失敗しているのです. そのアイデアを実践しても失敗するから,そこに書いてないのです.

また,Linuxや研究ツールのインストール・使い方において,失敗する方法はなかなか書いてありません. ところが,説明の通りにやってもうまくいかないことはたくさんあります.

研究室にはそのような「試したけれどうまくいかなかった」という失敗のノウ・ハウが蓄積されており,これを活用しないと自分も同じ失敗をことになります.

先人は身近な所にもたくさんいます. 後輩であっても自分より先に始めていれば立派な先人です.

先人が成し遂げたこと・成そうとしたが失敗したことをしっかり学びましょう.

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