電気通信大学教授の新誠一さんが,Tech-On!のコラム「言いたい放題」の2008年3月4日付けの記事「命令するな,問い合わせで動かせ」の中で,研究室の学生を動かすには命令ではなく問い合わせがいいと述べています.
このコラムも前回に更新してから間が空いてしまった。編集者からも督促されてしまったが,2月は卒論,入学試験,報告書作成に決算と大学人は忙しい。寝る前に6人分の論文を添削して電子メールで送信すると,起きたときには修正版が届いている。このような生活ではコラムを書く余裕もなかった。ご勘弁を。
さて,大学生と私の関係だが,私は指導教員と呼ばれて,彼らを指導する立場である。しかし,実態は彼らに使われているといったほうがよい。(略)
彼ら*1を動かす秘訣は「問い合わせ」である。命令では動かない。
ソフトは命令で動く。サブルーチンを呼び出す「call」命令が代表的である。しかし,人は命令で動くだろうか? 命令は効率的である。小規模なうちは効果的である。しかし,大規模,複雑になると弊害のほうが目立ち始める。たとえば,命令では新しいアイデアは引き出せない。命令で動くシステムは,命令者のアイデア以上の働きは期待できない。(略)
卒論は私の研究の下請けではない。学生諸子の知恵を引き出す学習の場である。紆余曲折はあったが,卒論は一段落である。楽しませてくれた彼らへ謝意を捧げることで今回の締めとしよう。お疲れ様でした。
*1: 本文中では「このような猛者」です.省略した部分を指し示ているので置き換えました.
ポイントは「命令」する替わりに「お願い」するのではなく,「問い合わせ」をするというところですね.
仕事や研究の都合上,どうしてもお願いしなければならい場面もありますが,なるべくなら,学生には命令やお願いをせずにすませたいものです.
その一方で,学生の立場からすると,先生から命令やお願いされることはほとんどない——ということを前提にして動くべきだと言えます.
「...について勉強しておけ」と言われなくても勉強する,「研究室に来い」と言われなくても行く,「進捗状況を報告せよ」と言われなくても報告するといった自発的な行動が必要です.
指示される前に自分で動きましょう.


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